ダブルロック・チェーンプレートシステム

例えば、積込品を含む船体重量が10トンのヨットは、微風のセーリング時でさえ、リグを支えるワイヤーや、それを船体に固定する金物等に10トン分のストレスがかかる。
波高5m、風速15m、強風のクロ−ズホールドでの帆走。
外洋を航海するときには、珍しい光景ではない。
このような海況の中でのセーリングは、マストやワイヤーも含め、サイドデッキのチェーンプレートには、とても強大な負荷がかかってくる。
船齢の古いヨットでは、このチェープレート金物が金属疲労で断裂する事故はまれではない。

キャリバーヨットのチェーンプレートを見て頂きたい。
特別強化作製したステンレス金物で、第一段階はデッキにしっかりとボルト&ナットで固定する。
それから、特別頑丈に作製されたバルクヘッド。
上記ステンレス金物は、特製ボルト&ナットで、そのバルクヘッドにも、強固に固定される。
これが第二段階。
第三段階は、頑丈に作製されたバルクヘッド、それに付随する棚など、バルクヘッド周りすべての板材を、船体にグラスファイバーでしっかりと接着する。
これは強靭な船体構造でご説明したMulti-Bulkhead Bonding Systemの一部にもなっている。
下図、右側の黄色い部分が、バルクヘッドを船体部分にFRP接着したところ。

サイドステーにかかる強大なストレスは、デッキ部分、バルクヘッド部分、そして船体部分へと、3箇所に分散して受け止めることとなり、金属疲労やシーリングの劣化等のトラブル発生の可能性を予防してくれる。

Double-Lock Chainplate SystemTM
Double-Lock Chainplate System